相手の立場、お客様の立場に立つ、ということは?
「相手の立場に立つ」と私達はしばしば言う。それは「自分の立場」だけではなく、相手の立場も考えるということだが、それではやや理屈っぽいが、どうしたら「相手の立場」に立つことができるのだろうか、また何が実現できたら「相手の立場」に立ったと言えるのだろうか。「相手の立場」に立ったつもりが依然として「自分の立場」から出ていない、ということもありうることだ。
「相手の立場」に立つための第一歩はやはり会話、コミュニケーションだろう。それは相手の考え、気持ちにフォーカスしたコミュニケーションで、相手の真意、相手の考え、気持ちの全体像を把握することが目的になる。多くの情報を得た後で、それらの情報を自分なりに「編集する」。この「編集」の仕方によっても理解度の差が出てくる。自分が「相手」の場合、一番嬉しいのは「そこまで分ってくれているのか」ということが感じられる時である。これは共感の世界かもしれない。一方理解が進んでも「私の立場・考え」と「相手の立場・考え」が違うことも当然ある。共感と違いの確認を通じて、シャープな形で「相手の立場・考え」が更にクッキリとしてくるのではないか。