社会正義としての有機農業

安井 孝さんの本「地産地消と学校給食」の中で私がこれこそ有機農業の価値だと感動と共に理解した個所がある。それは安井さんが定年を迎えて最終講義をした恩師のY先生にこう尋ねたくだりだ。

「有機農業が異端視されていた時代に、なぜ有機農業を研究テーマとし、運動を進めてこられたのですか」

先生はにっこり笑ってこう答えた。

「安井よ。食べ物が安全でなければならないのは社会正義なんだ。その安全な食べ物を生産するのが有機農業だからだよ」

今迄有機農業について私なりに本を読み、話を聞いてきたが、このようにはっきりと社会正義として有機農業を定義したY先生の言葉に、安井さんもそうだっただろうが、私自身もとても勇気づけられた。これからもささやかではあるが、有機農業に取り組んでいきたいと思っている私にとって大きな支えとなる言葉だ。食べ物にも正義がある。