社員の視点と経営者の視点

 

ある若い女性経営者とメールのやり取りをした。ポイントは「従業員の立場で経営者の視点になるのは極めて難しい。ではどうするか?」というのがテーマだ。彼女は言う。「毎月お給料を頂くことがどれだけありがたいか。仕事を頂くことがどれだけ大変で、いかに苦労の積み重ねの結果であるか」頭では分かっていたが、実感していなかった。ゼロから事業を考え、会社を知っていただき、顧客を開拓する大変さ。社長がとってきた仕事を「やらせてもらって」いた。仕事があることは当たり前ではない。そしてこれは体験した人にしか分からない苦労だ」と。彼女は研修プログラムの開発を仕事にしている。経営者と従業員双方が最も幸せになれる着地点を模索している。

メールのやり取りの中で、私は経営者と従業員が思いを共有できるコンセプトの必要性を伝えた。私の場合は、「仕事の報酬は仕事、仕事の報酬は成長」というものだ。彼女からは「仕事のマイナスは仕事で取り戻す」というフォローが折り返しあった。

経営者と従業員が一つのチームとしてまとまり、機能し、そして最大限の成果を生み出す

・・・というのは実は日本的経営の特徴でもある。それぞれの立場、実感、動機の違いを良く理解して、冷静かつ情熱的な土台を持ったチームビルディングのビジネスモデルが求められている。