禍福あざなえる縄の如し

ヤンキースの田中将大が肘の断裂で治療を受けることになった。当面は対処療法で治療をして、結果を見てからトミー・ジョン手術を受けることもある、との報道だ。米国では田中のスプリットの投げ過ぎが指摘されている。スプリットが全投球数の25%を占め、これは他の投手と比べても飛びぬけて多い。映像を見るとメジャーの打者がスプリットを打ちあぐねていることが分る。急に消える魔球と言われている。田中は回復した後は、今迄のようにスプリットを多投することは恐らくヤンキースのピッチングコーチがOKしないだろう。田中は大きな武器を失うことになる。そしてそれからが田中の正念場になるはずだ。配給を組み立てを変えることを余儀なくされるだろう。

一方昨日、日本ハムの斉藤祐樹がソフトバンク戦で5回を投げ、まずまずの投球だった。斉藤は肩を壊し、2年間を棒に振った。最悪の場合、田中はトミー・ジョン手術を受けて1年半は投球からは遠ざかることになるかもしれない。

禍福あざなえる縄の如しは一人の人生の転変を示す格言だが、改めて世の中の「摂理」ということを考えさせる出来事だ。