秋の深まりの中で想うこと・岩崎宏美の歌を聞きながら

岩崎宏美の「思秋期」を久しぶりにYOU TUBEで聞いた。以前御茶ノ水の明治大学地下1階にある、阿久 悠記念館で聞いた時、「いい歌だな」と思った。その時の記憶は岩崎宏美の歌唱力よりも阿久 悠の、言葉になる手前の、感情の流れと心の動きを掬いとる「モノローグ」としての言語表現に心惹かれた。

今回はKANAさんの「泣かせてヨコハマ」のYOU TUBEを、BGMにしてパソコンで仕事をしている時に、その流れでたまたま岩崎宏美の「思秋期」を聞いた。最近YOU TUBEにアップされたものだ。胸に響くものがあった。

ネットで検索してみると、岩崎宏美は壮絶な人生を乗り越えてきている。そして今は穏やかな、充実した歌手活動をしているようだ。人生の嵐にずぶぬれになりながら、前へ前へと歩んできた「今」なのだろう。

YOU TUBEには若い頃の岩崎宏美の画像がアップされている。2015年、岩崎宏美は50歳後半になっているが、私の印象は今の岩崎宏美が一番美しい。岩崎宏美には錦秋の秋を迎えているような華やかさがある。

KANAさんに加え、岩崎宏美さんの歌をこれから折りに触れて聞いていきたい。人生にとっての歌の力を感じている。歌は私にとってもマインドフルネスの時ともなっている。

今晩は仕事はしないで、深まっていく秋に寄り添いながら、自分の内面の深いところにゆっくり降りていこう。ビル・エバンズの「Conversation With Myself」を聴きながら。

束の間に人生は過ぎ去る。今日も友の訃報を聞いた。