経済成長と経済成熟のためのそれぞれのビジネスモデル

 

安倍新政権がスタートした。円安が進み、株価も上昇している。経済の活性化、再生が一時的なもので終らないように、安部さんの舵取りに期待したい。問題は実体経済の回復だ。そこで実体とは何か、という議論があるが、それは人々が実感としてそこそこ豊かな生活ができている、ということではないか。さて週刊朝日12月21日号でエコノミストの浜 矩子氏が次のように述べている記事に目がとまった。

「重要なのは『成長』戦略を競い合うことではなく『成熟』戦略を追及することです」この後で浜氏は偏在する富、豊かさの分配の仕組をつくるべきと述べた後で、以下のように締めくくる。「貧困を解消し、経済成長しなくても活力ある経済を獲得するために何ができるかということなのです」今迄『成長』に関する経済学の本はそれこそ溢れるほどに出版されてきた。しかし『成熟』に関する本はまだ少ない。浜氏が共著で最近出版した本の中で『成熟』に関するコンセプトとして「里山資本主義」なる考えを提示している。成長したものはいずれ成熟の段階に達する。いつまでも成長ということはありえないだろう。日本の将来にとってどのような成熟経済が望ましいのか、またそのビジネスモデル化はどのようにして可能になるのか、学者でない私には大きすぎる問題だが、自分の置かれた立場で考え続けていきたい。