老人になることが出来る人、出来ない人
齢をとれば自動的に老人になるのだろうか。私の実感としては齢をとったが老人になったという自覚はあまりない。老人と言えば、身近では私の父とか家内の父を思い出す。二人とも老人としての風格があったように思う。私の父は大正5年生まれ、家内の父は明治44年生まれ。二人とも軍国主義の教育を受け、先の大戦を経験している。大人になるための通過儀礼も受けてきたことだろう。それに比べ、私には風格と言えるようなものはないと思っている。おかしな言い方になるが、齢だけとった青年、という感じだ。生涯現役と言えば聞こえはいいかもしれないが、言い換えればいまだ自分の人生、仕事を確立できていない。世間的に言えば老人になることのできる人と成れない人と2種類に分れるかもしれない。私自身風格のある老人になりたいとあまり思わない(なれない、と思っているせいもあるが)。それでは成れない「齢だけとった青年」としてどのようにこれから生きて、そして仕事をしていったら良いのか、最後のあがきのようにもなるが、考えなければ、と思う今日この頃だ。