耕作放棄地の活用方法

耕作放棄地が増加し続けている。聞くところによると全国の耕作放棄地は滋賀県の面積に匹敵する。政府は耕作放棄地の増加に歯止めを掛けるために課税強化を検討している。一方引退する農家などから田畑を借りて、将来を担う農家に転貸する農地中間管理機構(農地バンク)を2014年度に県毎につくり、税負担を重くして農地の流動化を促し、担い手に田畑が集まるようにしたが、うまく機能していないようだ。結局は「農業で食べていける」ので無ければ、担い手も出てこない。特に耕作放棄地は山間部で増えているとのことだが、最近私が畑を借りた埼玉県南部の平地でも耕作放棄地が出てきている。

「農業で食べていく」のはますます難しくなってきている。といっても手を拱いているわけにはいかない。そこで私が考えたのは、エゴマの栽培だ。最近エゴマ油が健康に良いことが分かり、人気が出てきている。恐らく一過性のブームではなくこの人気は定着するのではないかと私は考えている。エゴマは水田の跡地でも高畝を作れば栽培できる。

農家と市民が協働でエゴマを栽培し、搾油したエゴマ油を一定の割合でシェアする。

10アールでエゴマ油が70kg搾油できる。健康のためエゴマ油を摂取するとした場合、月に150gとした場合、年間で一人当たり1.8kg 約2kgとなる。農家1人に近隣の住民20人で栽培して、栽培に対する見返りとして2kg受け取っても20kg以上は残る。それを会員制にして周囲の人に販売すれば、翌年の種代、肥料代になるだろう。

自分で使うものは自分でつくる、そして農家と市民がコラボして栽培から製品加工迄やる。そんな新しい取組みがエゴマならできる。