自然な笑顔

家の近くの丸井の地下食料品売り場に買物に行く。籠にピックアップした商品を入れてレジに行くと若い女性が軽くお辞儀をしてにっこり微笑む。微笑まれて悪い気はしないが、来るお客さん毎に、にっこりするのはきっと疲れることだろう。ある人から聞いたことだが、このようなにっこり微笑むという表情づくりは「感情労働」とのことだ。現在は接客の大事な要素として「笑顔トレーニング」が売り場を抱える店では行なわれている。仏頂面されて接客されるよりも笑顔の方がいいに決まっているが、やはり贅沢を言えば「自然な笑顔」を見たい。それではどうすれば自然の笑顔が一瞬でも生まれてくるのか。これは「対面販売の妙」に関わることではないかと思う。笑顔に対して笑顔で応える。そのためには短くてもコミュニケーションが必要ではないか。その時間さえ惜しむような合理化、スピード化は問題かもしれない。

スーパーマーケット方式は売り場から生活感の溢れる会話を消滅させてしまった。大量販売の掛け声の下に。超高齢化社会。恐らくこの揺り戻しはきっと来る。