自然の風の気持良さ
書斎にいると暑くて集中力が生まれず、根気も続かない、ということでエアコンのスイッチを入れる。吹き出し孔から涼しい風が吹いてくる。その時は気持がいいのだが、どうもエアコンの風にあたっていると喉が渇き、結果的には疲れを感じることが多い。以前山梨県の南部町に行った時、川の傍の栴檀の木陰で横になって休息をとったことがある。山から下りてきた風が川面の上を通って、栴檀の木の下迄吹いてくる。「なんと気持のいい風だろう」。私がもし将来南部町に住むとしたら、この時の体験が大きな要素になっていることだろう。土地の人にとってはありふれた日常的な風景、いつも吹いている風なのだろうが、エアコンの排気熱風が日常化している都会に住む人間にとっては本当に価値ある風だ。これも里山自然資本だろう。