身の丈の人生
旧約聖書の箴言30:7~8に以下のような言葉がある。私が自分の生き方の基準のひとつにしている言葉の一つだ。
マサの人ヤケの子アグルのことば。
「二つのことをあなたにお願いします。
私が死なないうちに、それをかなえてください。
不信実と偽りを私から遠ざけてください。
貧しさも富も私に与えず、
ただ、私に定められた分の食物で
私を養ってください。」
富のために、「主とはだれだ。」と言わないように、過剰な食物は与えないでほしいとアグルは祈っている。
アグルは富のために人生を誤った人々の最後を見たのだろう。確かに富は権力に通じ、誘惑を引き起こす。あの栄華を誇ったソロモンも最後は多くの側女を持ち、「主とはだれだ」と言ったのではないだろうか。
アグルの言葉を自分の生活、人生に当てはめてみると大事なことに気付かされる。それは自分の基準をどこにおくか、ということである。人生に求めすぎてもいけないが、また求めないという生き方も問題があるだろう。自分の基準をどこにおくか、このことは特にシニア世代にとっては小さな問題ではないように思われる。