軽く一杯 ひとり・1000円・1時間

以前このブログで竹橋の近くの金福源がこのサービスを行なっていることを書いたが、今朝の日本経済新聞朝刊に標題の記事が掲載されている。記事によると「仕事帰りのサラリーマンが千円程度で食事のついでに1人で、1,2杯飲む」という需要はラーメン店「日高屋」を運営するハイディ日高が切り開いてきたとのことだ。現在外食ではファミリーレストランが好調な半面、居酒屋の不振が続いているという。居酒屋不振の理由の一つは若者の居酒屋での宴会離れ。2013年のファミリーレストランの売上高は3.3%増、一方パブレストラン・居酒屋の売上高は3.5%減で今年1月まで17ヶ月連続で前年実績を下回っている。(日本フードサービス協会)仕事の後でちょっと一杯やろうと居酒屋に行き、一杯が一杯で終らず結局長居してしまうということがよくあるが、この「軽く一杯 ひとり・1000円・1時間」であれば、後腐れがない。1時間という暗黙の了解の元、アルコールを飲みながら気軽に息抜きでき、またおしゃべりもできるという手軽さはいい。一緒に飲んでいて、盛り上がってきたところで最初にそろそろ切り上げましょうか、というのは水をかけるようで、実際はなかなか言いにくいものだ。1時間と前もって決めていれば、言いやすい。このような心理的負担が少ないことも理由の一つではないか。また消費者の間ではまだ節約志向が続いている。これも居酒屋が敬遠される理由だろう。さてここで考えたいことが2つある。

一つは1000円でのお客様への価値提案の内容だ。お客様が期待している以上の満足度の提供がリピーターを確保するためには必要だが、半面利益も確保しなければならない。

二つ目は業態としてカフェでもこのようなサービスを実施、展開することは可能だろうか、

ということだ。ファミリーレストラン、パブ、居酒屋とは異なるカフェならではの魅力をどのように分かりやすく打ち出すか。

それにしてもハイデイ日高はさすがだ。同社は11期連続で最高益を更新する見込みだという。後追いになるが居酒屋大手のコロワイド、養老の瀧、リンガーハットがこのコンセプト店の出店を加速させている。