農業人口を増やすための方策

農業人口を増やす、それも若い人で農業に就業し、定着する人達を増やす。これは自給率が先進諸国の中で、例外的に低い日本にとっては喫緊の課題だ。私なりに3つの方策をまとめてみた。

1.農業の面白さ、ワクワク感を取り戻す。

これは他の職業の場合もそうだが、ただやらされている作業的なものではなく、自分で責任を持って創意工夫しながら農作業を発展させていく。日本の基本農政の最大の犯罪は、農業から面白さを奪ったことと言われている。創意工夫はイノベーションを引き起こす。また他の業種との連携、相互サポートも生まれてくる。異業種からの新しい刺激も期待できる。そのためにはIT技術も活用した新しいタイプの「複合経営」を復活させる。そうすればワクワク感、面白さが倍加していくだろう。私達の会社はビジネスモデルのデザインで農家を応援する。

2.国民皆農俱楽部の創設

野菜づくりをする人を増やしていく。庭の片隅で、マンションのベランダでプランター一つで野菜づくりをする人も「国民皆農俱楽部」のメンバーだ。農業だけでなく「農」の体験者を増やしていく。「農」の価値を部分的にでも良い、体験し、理解する人々を増やしていくことが大切だ。富士山のように農の裾野を大きく広げていく。日本はもともと農業国だった。日本にも日本人にもそのDNAは地下水流のように流れているはずだ。都市部のベランダ、屋上菜園愛好家を増やす。消費者と生産者の間の分断を乗り越えていく「プロシューマー」を増やしていく。「農」の価値を知って農産物を購入する消費者が増えることが鍵を握る。食べ物を大切に。飽食の時代は既に終っている。私達の会社は都市住民の野菜づくりをサポートする。

3.農家の収入1000万円越え

個人経営の農家は家族で農業をしている。知り合いの農家と話しをして気付かされたことだが、家族経営では1000万円には届かない。作付け面積を拡大して収穫量を増やして売上を伸ばしても機械とか人件費が嵩んでは営業利益の増加は難しいということになりかねない。量ではなく付加価値をつける。近くの消費者、期待できる顧客に合わせて価値を加えていく。これは農家自体のもう一つの複合経営を意味する。収入(売上として)から経費を差し引いた営業利益は最低600万円は欲しい。

「農産物の多様性を目指す複合経営」に加え、「付加価値開発の複合経営」が鍵を握る。

私達の会社は複合経営のための付加価値開発をサポートする。