野菜用培養土の問題

ホームセンターに行くと野菜用培養土が平積みして販売されている。培養土を買っていく人が増えてきているのだろう。さて、培養土については今迄このブログで触れてきたが、気になることがある。それは培養土は家庭で古くなって使えなくなっても、ゴミとしては捨てられない、という問題である。培養土メーカーとしては野菜の連作障害などもあり、できれば毎年新しい土を使ってほしい、それほど高いものでもないし・・・というところがろうが、培養土もきちんとメンテナンスをして、ということが条件になるが、2,3年は使い続けるとしても、その先はどうなるか。それは購入者の判断に任せる、というのだろうが、購入者は土の処分に苦慮して、街の街路樹のところに持って行って処分する、というようなことも起こる。家庭用さらには業務用水耕栽培は、この土の処分という問題を事前に解決しているという面もあるのではないかと思う。商品には食べ物のように食べられることによって消滅するものがある。またゴミとして処分されるものもある。あるいはリサイクルされて再び使われる。しかし、土はなくならず、ゴミにもならず、現在ではまだリサイクルの仕組みもできていない。その意味では厄介なものである。このような状態が続くと、いずれ土の処分問題が出てくるのではないだろうか。解決策はリサイクルということになるだろうが、回収・再利用が仕組みとして成立つか、という問題がある。現在私は土のリサイクルのビジネスモデルをデザインしているが、持続可能な仕組みとして成立させるのは、そう簡単ではない。問題は培養土の価格が安いということと土の重さだ。

しかし、リサイクルの仕組みが出来なければ、いずれ家庭での野菜づくりにブレーキがかかるだろう。培養土メーカーもこの問題に目を向ける時期に来ているのではないか。