革新性と戦略

オランダ向けの生糸輸出などで巨額の正貨を得た福井藩に、長崎から福井まで千両箱が馬の背に乗せて運ばれた。その馬の数は約400頭に上ったと言われる。人々は「越前藩の小判道中」と噂した。世界の生糸市場で福井藩が一人勝ちした。しかし、それが出来たのも由利公正の大戦略があったからだ。突き抜けた革新性と行動力があった。