2つの小石

机の上に2個の小石がある。いつもは書類押さえに使っているが、時々手にとって眺める。小さな小判の形をした石は研修会で静岡県清水市に行った時、三保の松原の海岸で拾った石だ。海岸線には小判状の石が沢山あった。朝研修が始まる前、海岸を散歩した時、拾い上げた石。波で削られたのか、表面がすべすべしている。流れ込む川もない。やや茶色がかったこの石はどこからきたのだろうか。10年以上前に拾った石だが、顔に近づけると潮の匂い?と共に、羽衣の伝説が残る美しい海岸線が脳裏に浮かぶ。そして寄せては返す波の音も。もう一つの小石は昨年野菜の有機栽培の実習を受けるために通った埼玉県比企郡小川町の川で拾った小石だ。1月、雪の河川敷きに降りて拾った小石。小川町の下里地区に沿って流れる槻川。小石は上流から運ばれてきたものだろう。少し青みがかった厚さが5mmにもならない薄い石。表面も三保の松原の小石と違い、でこぼこしている。

海の小石と川の小石。仕事の合間に、読書の合間に時々眺める。小石に悠久の時を感じながら。