4月27日(日)ラーメンのビジネスモデル

ラーメンが好きだ。ラーメンに限らず麺類が好きだ。昔の日清食品のCMにあるように「人類は麺類」なのだ。さて今回は私が知る狭い範囲でラーメンについて述べてみたい。

ラーメンについて鮮烈な思い出がある。それは学生時代、澁谷の中華食堂で和服を着た、いかにもそれと分かる水商売の女性がラーメンを食べている姿だった。箸の先のラーメンを見る目の切実な感じ、そしてどこか小汚い中華食堂に似合う美しさもあった。その姿に見とれた後、自分の食べ方はだらしないなと反省させられた。またサラリーマンになって、会社の帰り、澁谷の行きつけの味噌ラーメンの店(道産子)によって夕食を済ませ、小田急線の玉川学園の独身アパートに帰っていった。余りに度々行ったものだから、自分の身体の1/4ぐらいはラーメンで出来ているのではないかと思ったくらいだ。これではラーメンマンになってしまう。余り健康的ではないな、と感じた。30代半ばにマレーシアに駐在した時、クアラルンプールの中華料理店でラーメンを探したが、無かった。向こうでは鶏がらスープの湯麺だった。改めて、ラーメンが日本独自のものであることを知ったという訳だ。以上で現在に戻る。私が好きなラーメンは日本橋「たいめいけん」のラーメン、有楽町交通会館の柚子ラーメン、そして北千住ルミネの社員食堂のラーメン、以上の3つだ。私が大事にしているポイントは味に深みがあることと、食べ終わる迄美味しさが続くこと、の2点。最初はうまい!と思っても途中から飽きて食べたくなくなるのは避けたい。柚子ラーメンの店が出来た頃、まだ客がついていなかったこともあり、カウンターの椅子に座って店主と話す機会があった。その時、会社が和菓子店であること、スープは鳥と貝柱、桜海老などを使って作っていると教えてくれた。現在は行列の出来る店になり、フラッと寄って食べるという訳には行かなくなっている。北千住ルミネのラーメンはほぼ毎週1回は食べている。全くあきない。若い頃は味の濃いラーメンが好きだったが、今は和風がいい。これは私の好みだが、ギョーザの王将、ギョーザの満洲、日高屋のそれぞれのラーメンを食べてみたが、やはり日高屋が一番美味しかった。ラーメンは世代に関係なく食べられている、いわば国民食だ。麺を基本として、スープは油こてこてのスープから和風までバリエーションがあるだろうし、チャーシューもそうだ。ついでながら柚子ラーメンのチャーシューは絶品だ。上に乗せる具は定番があるだろうが、個人的にはもっと野菜があってもいい。これからのラーメンは若い女性とシニア層にセグメントしてさらに多彩になっていくのではないだろうか。例えばワインを飲みながら食べるラーメン。例えば健康野菜テンコ盛りのラーメン。カフェがあらゆる業態に拡がっているように、ラーメンも和食、洋食の分野に拡がっていくのではないか。ラーメンは日本そば・うどんの定型的なレシピーと異なり自由だ。日本発のラーメンが世界に拡がっている。この場合、ビジネスモデル的に言えば、やはり差別化要素が欠かせない。そうだ、やはり「人類は麺類」なのだ。