8月13日(木)日本型発展のビジネスモデル化

日本が明治維新後日清、日露の戦争、さらに2回の世界大戦を経て今日に到るに当って大きな役割を果たしたのは教育、特に識字能力にあったことが指摘されている。この識字能力に加え、算数の能力も日本発展の重要な土台になったと思われる。江戸時代、武士階級だけでなく町人も文字を学び、和算の習得に熱心に取り組んだ。国の発展にとっていかに教育が重要な役割を果たすか、改めて気付かされる。そして堺屋太一氏によれば明治日本の倫理観は「忠君愛国 勤勉孝心」だったが、戦後は「効率と平等と安全」となった。特に経済的効率は最大の正義にさえなった。

それでは現在の日本はどうか。堺屋氏は言う。「安心で安全で正確で清潔な国」。ここで言う正確は時間のことであり、清潔は汚職が少ないということを意味する。堺屋氏はこれからの日本について「幸福を追求する自由な楽しみと起業への夢が実現できる可能性と安全が両立する」国になることを願っている。

国民一人一人が幸せを実感できる社会、自分がやりたいことを事業にして報いられる経済の仕組み、貧富の格差が少ない国・・・新しい日本型発展モデルを創り上げる時代に入っている。